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あかばな〜の食養生記 如月

 『ひとはパンのみにて生きるにあらず』 新約聖書(マタイによる福音書、ルカによる福音書)  とは言いますが、  
『衣食足りて礼節を知る』(管仲)ともいいます。 
『私は、私の食べたものでできている』 Brillat-Savarinと食に関する名言、格言は数多くまた示唆に富むことばが多いものです。
『養生の道は、病にかからないときに慎むことである。 病気になってから薬を使い、針や灸を持って病を攻めるのは養生の末である。 養生の根本は、発病する前に予防することであろう。』 養生訓(貝原益軒)
そして『医食同源』とも言います。

食べることは生きることです。
そして何を食べるか、何を好んで食べるのかがその人の体質や気質を造るものでもあります。

例えば「咳止め地蔵」をご存じですか? 東京小石川の福聚院というお寺にあり、別名を「唐辛子地蔵」とも呼ばれています。 かぜを引かないように、あるいは風邪がはやく治るようにお地蔵さまに願をかけて、風邪が治ると赤い唐辛子をお供えして、お礼をするそうです。
この由来は江戸の終わりごろから明治にかけて、辛いものが大好きなおばあさんがぜんそくで苦しんでいて、
お地蔵さまに一番大好きな唐辛子を断ちますから、どうぞ咳を止めて下さいと願をかけたことからはじまったのだ
そうです。 そして願いを聞いて下さったお礼にと唐辛子をお地蔵さまの頸にかけてお礼をしたことがはじまりだったそうです。

辛いものを好んでたべると肺金経に変調をきたします。 もしくは肺金経に変調をきたしているからこそ辛いものを好むともいえます。肺金経の司りである呼吸器や外皮に症状がでて、咳、ぜんそく、花粉症、風邪、アトピー性皮膚炎などおこることが多いようです。 また気質としてはこまやかな気配りができたり、多少神経質であったりと繊細なひとが多く見うけられます。

酸っぱいもの、苦いもの、甘いもの、辛いもの、塩辛いもの どのあじを好むか、もしくは嫌うかを伺うことによってその方の体質・気質を推し量ることができます。
疲れた時に甘いものが食べたくなる。どなたにも経験のあることと思います。 これは疲れによって脾土経に変調をきたして身体がサムシングスウィーツを欲しがっているわけです。

立春が過ぎ肝木の旺気する時期になりました。 早春の味覚、蕗の薹が出回り始めました。 早速山ウドとわかさぎとてんぷらにしていただきました。 香りと苦みがなんとも春の味です。 春先にでまわる食材に苦みが多いのに感心します。春の次に来たるべき初夏(心火)の季節に備えて身体に栄気をたくわえさせようとでもいうのでしょうか。 初物や旬のものを食べると寿命が延びるとはよく謂われることです。 先人の智恵ですね。 二月二十八日
















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